SafetyⅠとSafetyⅡの違いとは?安全の考え方をわかりやすく解説

Safety-ⅠとSafety-Ⅱについてわかりやすく解説。
Kaito.Safety

Safety-ⅠとSafety-Ⅱって何?

こう思われる方は多いのではないでしょうか?

実は、高い安全性が求められる現場では、Safety-ⅠとSafety-Ⅱの2つの考え方について、重要視されています。

さて、これまでの記事では、ヒューマンエラーの原因や対策について解説してきました。

そして、これらの多くは「エラーを防ぐ」という考え方に基づいています。

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さらに、これは今日のタイトルで表すと、この考え方は安全の分野ではSafety-Ⅰ(セーフティワン)と呼ばれています。

しかし近年では、これに加えてSafety-Ⅱ(セーフティツー)という新しい考え方が注目されています。

では、この記事にて

  • Safety-Ⅰとは何か
  • Safety-Ⅱとは何か
  • 現場ではどう使い分けるのか

この3つについて、わかりやすく解説します。

⭐ Safety-Ⅰとは何か

まず、Safety-Ⅰとはエラーや事故を未然に防ぐという考え方です。

■ 特徴

  • 失敗に注目する
  • 原因を特定する
  • 再発防止を行う

■ 具体例

  • ヒューマンエラーの分析
  • なぜなぜ分析
  • ルールや手順の強化

👉 これまで解説してきた

これらは、すべてこのSafety-Ⅰの考え方です。

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■ メリット

  • 再発防止に強い
  • 明確でわかりやすい

■ 限界

しかし、Safety-Ⅰには限界もあります。

それは、「なぜ失敗したか」だけでは不十分だという点です。

なぜなら、私たちは普段、ほとんど失敗せずに仕事をしているからです。

⭐ Safety-Ⅱとは何か

そこで出てきたのがSafety-Ⅱという考え方です。

つまり、Safety-Ⅱはうまくいっていることに注目する考え方です。

■ 特徴

まず、このSafety-Ⅱの特徴として、

  • 成功に注目する
  • なぜうまくいっているかを考える
  • それを継続・強化する

この3つがあります。

■ 具体的な視点

次に、

  • なぜ事故が起きなかったのか
  • 現場はどう対応しているのか
  • どのように状況変化に適応しているのか

上記のような視点をもち、なぜうまくいっているかを分析していきます。

■ ポイント

そして、このポイントとしては、人は状況に応じて柔軟に対応している、ということです。

言い換えると、現場の“対応力”そのものが安全を支えているという考え方を持つことです。

⭐ Safety-ⅠとSafety-Ⅱの違い

ここが一番重要です。

視点の違い

  • Safety-Ⅰ:なぜ失敗したか
  • Safety-Ⅱ:なぜ成功しているか

アプローチの違い

  • Safety-Ⅰ:エラーを減らす
  • Safety-Ⅱ:成功を増やす

安全の捉え方

  • Safety-Ⅰ:事故がない状態
  • Safety-Ⅱ:うまくいっている状態

⭐ まとめると

Safety-ⅠとSafety‐Ⅱを表にしたもの。

⭐ 現場でどう使うか

次に、みなさんの疑問として、「じゃあ、どっちを使えばいいの?」と思うのではないでしょうか?

結論から伝えると、「Safety‐ⅠとSafety‐Ⅱのどちらも使う」です。

■ Safety-Ⅰだけでは不十分

例えば、マニュアルやルールを整備しても、すべての状況を想定することはできません

■ 実際の現場では

なぜなら、実際の現場では

  • 想定外の状況が起きる
  • 状況は常に変化する

よって、その中で必要なのは、その場で適切に対応する力です。

■ Safety-Ⅱの役割

そのため、Safety-Ⅱの役割である、

  • 異常時に被害を最小限に抑える
  • 過去の経験を活かす
  • 柔軟に判断する

これらを取り入れることにより、「うまくやる力」を高めることが重要です。

⭐ 本当に重要なこと

ここがこの記事の核心です。

それはSafety-ⅠとSafety-Ⅱはどちらも必要であること。

  • Safety-Ⅰ:エラーを防ぐ
  • Safety-Ⅱ:エラーに対応する

👉 この2つが揃って、はじめて安全になります。

⭐ まとめ

これまでの安全対策は、エラーを防ぐ(Safety-Ⅰ)ことが中心でした。

しかしこれからは、うまくいくことを増やす(Safety-Ⅱ)という視点も必要です。

安全とは「防ぐ」だけでなく「対応する力」でもあることを忘れてはいけません。

では、次は実際の現場で、どのようにヒューマンエラーを防ぐのか?について、現場で使えるチェックリストも含めて今後紹介していきます。

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ABOUT ME
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高リスク環境下における安全管理やヒューマンファクターに関する知見をもとに執筆しています。
高い安全性が求められる現場での実務経験をもとに、「ヒューマンエラー」や「事故の仕組み」をわかりやすく解説しています。 海上自衛隊にて回転翼機の運航に10年以上従事し、現在は民間にて防災ヘリ操縦士として救助活動等に携わっています。 これまで多くの事例や事故に触れる中で、「そもそも安全とは何か」という問いに強い関心を持つようになりました。 現場では、人のミスを個人の問題として扱うのではなく、 「なぜそのミスが起きたのか」 「どうすれば防げるのか」 という視点で、安全対策や再発防止に向き合ってきました。 このブログでは、そうした現場経験と学びをもとに、日常生活や仕事の中で役立つミスを防ぐための知識と安全の考え方を発信しています。
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