ヒューマンファクターとは|人の特性からヒューマンエラーを理解する
今回はヒューマンファクターについて紹介していきます。
前回の記事では、ヒューマンエラーは
人の特性と環境によって引き起こされることを解説しました。


その中でも今回は、
人の特性である「ヒューマンファクター」について解説します。
ヒューマンファクターとは何か
ヒューマンファクターとは、
人間がもともと持っている特性のことです。
つまり、
- 注意していても起きる
- 誰にでも起こりうる
といった、人間の“避けられない性質”を指します。
ヒューマンエラーを理解するためには、
まずこの人間の特性を知ることが重要です。



代表的なヒューマンファクター
ここでは、現場でもよく見られる代表的なものを紹介します。
錯覚(Illusion)
錯覚とは、
目の前の状況を正しく認識できないことです。
例えば、
- 見間違える
- 距離や位置を誤って判断する
といったものです。
人は「見たものをそのまま正しく認識している」と思いがちですが、
実際には脳が補完しているため、誤認識が起こります。
不注意(Inattention)
不注意とは、
意識が向いていないことによるミスです。
例えば、
- 確認したつもりで見ていない
- 重要な部分を見落とす
といったケースです。
人の注意力には限界があるため、完全に防ぐことはできません。
近道行動(Shortcut Action)
近道行動とは、
作業を早く終わらせるために工程を省略する行動です。
例えば、
- 手順を飛ばす
- 確認を省略する
といったものです。
時間がないときや、慣れている作業ほど起きやすくなります。
省略行動(Omission Action)
省略行動とは、
本来必要な手順の一部を行わずに目的を達成しようとする行動です。
近道行動と似ていますが、こちらは
「やらなくても問題ないだろう」という判断によって起こることが多いのが特徴です。
なぜこれらが起きるのか
これらの特性に共通しているのは、
人が効率よく行動しようとする結果として起きるという点です。
人は常に、
- 楽をしたい
- 早く終わらせたい
- 判断の負担を減らしたい
といった方向に動きます。
その結果として、ヒューマンエラーが発生します。
重要なポイント
ここで重要なのは、
これらは
「悪いこと」ではなく「人の性質」である
ということです。
つまり、
- 注意すれば防げるものではない
- 意識だけでは限界がある
ということです。
まとめ
ヒューマンファクターとは、
人間がもともと持っている特性のことです。
代表的なものとして、
- 錯覚(Illusion)
- 不注意(Inattention)
- 近道行動(Shortcut Action)
- 省略行動(Omission Action)
があります。
これらは誰にでも起こりうるものであり、
完全に防ぐことはできません。
次の記事
では、これらの人の特性に対して、
どのようにヒューマンエラーを防げばよいのでしょうか。
重要なのは、
人を変えるのではなく、環境を変えることです。
次の記事では、
環境要因とヒューマンエラーの関係について解説していきます。



